仙石浩明の日記

2006年8月2日

成長する秘訣は、今の仕事を捨てて自分を変えること

ピーターの法則って知ってますか? ウィキペディアから引用すると:

  1. 能力主義の階層社会に於いて、人間は能力の極限まで出世する。 すると有能な平構成員も無能な中間管理職になる。
  2. 時が経つに連れて人間は悉く出世していく。 無能な平構成員はそのまま平構成員の地位に落ち着き、 有能な平構成員は無能な中間管理職の地位に落ち着く。 その結果、各階層は無能な人間で埋め尽くされる。
  3. その組織の仕事は、まだ出世の余地のある、 無能に達していない人間によって遂行される。

確かに自分の能力を超える地位まで登ってしまうと、 能力が発揮できなくなってしまう、というのはありそうな話です。 地位が上がって無能扱いされるくらいなら、 同じ地位に留まって「有能」であり続けるほうがマシというものです。 特に、 成果主義が浸透しつつある昨今、 「無能に達する」ことは大変なリスクを伴います。 そんなリスキーな出世より、 特定の仕事を極めてスペシャリストになることを選ぶ、 という人のほうが多数派なのかもしれませんね。

しかしながら、 同じ仕事が同じ価値を持ち続けるかどうかは、 時と場合によります。 職人技が価値を生む分野であれば、 一つの「技」に一生をかける価値があるでしょう。 例えば、従来日本が得意としてきた「モノ作り」の分野ですね。 熟練工の「技」は、 機械には真似ができないという価値を持っていました。

では、我らが「ソフトウェア開発」はどうでしょうか? 「ソフトウェア開発はモノ作りではない」ので、 モノ作りのアナロジーで考えていると大きく価値判断を誤ります。 ソフトウェア開発においては、モノ作りと違って、 熟練自体は価値を生まないからです。 10年の経験を積んだプログラマが、 プログラミングを始めて 1ヶ月の新人に負かされる、などということが 起り得るのがソフトウェア開発でしょう。

一つの仕事に一生を賭けようとするなら、 自身の能力のうち普遍的な価値を持つのはどんな能力なのか? 他の人には真似ができない自分ならではの良さとは、どんなことなのか? 自問し続けることが重要だと思います。

一つの仕事に一生を賭けるのではなく、 仕事を変え、自分を変えていく、という道もあります。 単に仕事が変わる (例えば昇進する) だけでは、 ピーターの法則通り、いずれ無能に達してしまいますから、 この道を選ぶにあたっては自分を変えることが必須です。

つまり受け身の昇進ではなく、 積極的に今の仕事を捨てるべきでしょう。 部下 (or 後輩) が成長してきて、 自分の代わりがつとまるようになったら、 全てその部下に任せてしまい、 新しいことにチャレンジするわけです。 そうすれば部下も育つし、 自分を変えることができます。 運がよければ新たな成長フェーズに入れるかもしれません。

Filed under: 元CTO の日記,自己啓発 — hiroaki_sengoku @ 08:31

3件のコメント »

  1. ピーターの法則・・・面白いですね。自分なりに無能にならない方法を考えてみました。「出世を目指す時は常に2段階上を目指す」というのはどうでしょうか?出世した時にはもう一段階上の役職を出きる様になっており極限ではないので無能にならなくてすむかも・・・程度ですが、いかがでしょうか?

    コメント by 無知の営業マン — 2006年8月10日 @ 19:15

  2. [work] 思い切って今の仕事を捨ててみる

    KLab千石さんのネタ「成長する秘訣は、今の仕事を捨てて自分を変えること」 から引用。 つまり受け身の昇進ではなく、積極的に今の仕事を捨てるべきでしょう。 部下 (or 後輩) が成長してきて、自分の代わりがつとまるようになったら、全てその部下に任せてしまい、新しいこ

    コメント by moto0215の日記 — 2006年10月4日 @ 09:10

  3. 思い切って今の仕事を捨ててみる、から備忘録的に

    備忘録的に
    思い切って今の仕事を捨ててみる
    成長する秘訣は、今の仕事を捨てて自分を変えること
    究極的に言えば
    新しい仕事に着手する先輩=起業家=創設者
    後を任せられる後輩=創設者から受け継いだ組織を運営する人
    になるのかなぁ、というのが、ドラッカー著…

    コメント by mymy-mycompany分室 — 2006年10月5日 @ 01:30

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