仙石浩明の日記

2011年5月7日

米国 T-Mobile のプリペイド SIM カードで Nexus S を使ってみた

米国 AT&T のプリペイド SIM カードは、 $100 ぶんの度数を購入 (refill) すると、 1年間有効。 昨年訪米したときに $100 refill しておいた (さらに直前に Data Package 100MB を購入しておいた) ので今回の訪米では、 最初から (飛行機の外へ出た直後から) Nexus One で通信できた。

ところが今回は Nexus One の他に Nexus S も (ついでに言うと Galaxy S も) 持ってきている。 Nexus S は、 UMTS (W-CDMA) I/IV/VIII (2100MHz/AWS/900MHz) のみ対応で、 AT&T の UMTS II (1900MHz) は対応していない。 もちろん EDGE (Enhanced Data Rates for GSM Evolution) なら Nexus S でも対応しているが、 3G 対応スマートフォンで EDGE を使うのは悲しすぎる。 そこで AWS (Advanced Wireless Services, 上り1.7GHz 下り2.1GHz) を使う T-Mobile のプリペイド SIM カードを購入してみた。

いたるところにある AT&T ストア (ホノルル市で 7ヶ所) と比べると、 T-Mobile ストアはホノルル市に 2ヶ所しかないが、 うち一軒は幸いダウンタウンの比較的アクセスしやすい場所 1100 Alakea St にあるので、 T-Mobile store ハワイ唯一の公共交通機関 TheBus で行ってみた:

ちなみにホノルル市のもう一軒は Kahala にあるようだが、 (車無しでは) とてもアクセスしにくそう。 しかも Google Map で見ると、 「存在しないと報告されました」 などと書いてある。

ダウンタウンの T-Mobile ストアに入るなり、 スタッフが寄ってきたので Prepaid SIM を 「Pay As You Go」 プランで買いたい旨を伝えた。 ID (写真入りの身分証明書) を求められたので、 写真入りの Debit カードを提示したら、 住所を言う必要もなく、 携帯電話を見せる必要もなく、 すんなり購入できて、 しかも (頼んでないのに) Activation まで行なってくれた。

店内に椅子がなかったので、 店の外に出て石段 (上の写真の 「1100 ALAKEA」 と書いてあるブロック) に腰掛けて、 購入した SIM を Nexus S に入れてみた。 Nexus S から、 Nexus One の電話番号へかけたら、 無事 Nexus One の着信音が鳴った。 Activation はホテルに戻ってからゆっくりやろうと思っていただけに、 あっさり Nexus S が使用可能状態になってしまって拍子抜け。

ちなみに、 米国では何かというとすぐ ID を求められる (一般にアジア人は若く見られがちで、 コンビニでクレジットカードを使おうとして ID を求められたことさえある *_*) ので、 私は (4年ほど前に) ハワイの銀行で写真入りの Debit カードを作って、 常に携帯するようにしている。 本当は、 米国政府発行の身分証明書、 例えば運転免許証などのほうが望ましいのだろうが、 Debit カードでも (今のところ) 却下されたことはない。

続いてデータ通信を試してみる。 ブラウザで適当な URL へアクセスしてみると、 どんな URL を入力しても、 http://u.web2go.com/upsell/upsell.do?msisdn=... にリダイレクトされ、 さらに http://10.176.76.164/resources/webpages/error.jsp へリダイレクトされて、 次のエラーメッセージが表示された:

Error Unknown

Your homepage is temporarily unavailable. Please try later.

本来なら Web DayPass ($1.49 で 24時間 Web アクセスし放題) の申込みができるページへリダイレクトされるはずなのだが、 「Your homepage」 の設定ができていないためこんなことになってしまうのだろう。

正しくは、 「Your homepage」 をきちんと設定すべき (どうやって?) なのだとは思うが、 T-Mobile の My Account ページ http://wap.t-zones.com/myaccount/ にアクセスすると、 ↓ T-Mobile My Account のような Web DayPass 申込みや Refill が可能なページが表示されるので、 この URL をブックマークしておき、 一日一回このページから Web DayPass を申し込む (「1 Purchase Web DayPass」 を選択) ことにした。

この My Account ページの URL は、 いろんなところで紹介されている (ただ T-Mobile サイトでは見つけられなかった) が、 私の場合は、 まずとりあえず u.web2go.com を google 検索してみたら、 「もしかして: m.web2go.com」 と表示されたので、 http://m.web2go.com をアクセスしてみたら、 t-zones ページが表示され、 その中に My Account へのリンクがあったので見つけられた、 という次第。

1 Purchase Web DayPass」 を選択すると、 24時間 「Unlimited access to entire web」 が $1.49 であると表示され、 「Subscribe」 ボタンを押すと、 確認画面が表示されて 「Accept」 ボタンを押すと、 データ通信が可能になる。

Speedtest.net Mobile で測定してみると、 下り 1259kbps 上り 814kbps (ping 146ms) ほど出た。 AT&T (下り 180kbps 上り 23kbps 程度しか出ない) と比べると圧倒的に速い。 なお、 「Web DayPass」 という名称ではあるが、 80, 443番ポート以外も問題無く通る。 もちろん、 テザリング (Tethering) も可能。 PC と USB でつないで PC のブラウザで、 スピードテストを行なってみると、 0.8Mbps ほど出た。 滞在中のホテルの LAN (各部屋にケーブル TV モデムがあって、0.6Mbps ほど出る) より速い。

24時間使い放題で $1.49 は劇安!と一瞬思ったが、 使用データ量が 30MB を超えると速度を遅くするぞと、 DayPass Terms and Conditions に書いてあった:

DayPass Terms and Conditions
Pricing/plans subject to change. Taxes/fees add'l. Pass available for 24 hours based on time zone associated with your phone number; speeds slowed after 30MB of usage. Usage rounded up to the nearest KB each use. Domestic and international roaming not available. Separate charges apply to download/purchase content. Sufficient balance and compatible device req'd. Pass will terminate upon activation/renewal of monthly plan that includes data even if Pass has not yet expired. Service may be limited or terminated for misuse, abnormal usage, or significant roaming. By using service, you accept these T&Cs, as well T-Mobile's Terms & Conditions available at www.t-mobile.com.

30MB というのはちょっと少ない気もするが、 30MB/日は単純計算で 900MB/月なので、 スマートフォンを普通に使ってる分には、 そのくらいに収まりそうな気もする。 ただし、 テザリングすると 30MB なんて一瞬で超えてしまうので注意が必要。

さて、 これで一通り使えるようになったが、 留守番電話アイコンが通知バーに出っぱなしになっているのが気になっていた。 「T-Mobile voicemail android icon」 で google 検索してみると、 Voicemail icon on Notification Bar won’t go away というそのものズバリの質問が投稿されていて、 解決策が寄せられていた。 曰く、 「別の電話機から電話をかけて留守番電話にメッセージを残し、 そのメッセージを消せばアイコンは消える」。 Nexus S を機内モードにして強制的に圏外にし、 別の電話機から留守番電話に吹き込んで、 Nexus S を圏内に戻してから留守番電話を操作してメッセージを消したら、 無事アイコンが消えた。

ホテルに戻ってから、 SIM カードと一緒に渡されたレシートを見てみる:

DescriptionPrice
RETAIL LOOSE ACTIVATION KIT V101010.00
ELECTRONIC PIN $10.00 RETAIL STORE10.00
SIM PLUG 64K T-MOBILE UICC0.00
SALE AMOUNT20.00
TAX 20.00@ 4.712%0.94
TOTAL20.94

「RETAIL LOOSE ACTIVATION KIT V1010」 というのが Prepaid SIM アクティベーションキットの正式名称らしい。 これが $10 で、 $3.34 ぶんの度数を含む。 これに追加する形で $10 ぶんの度数を入れた (ELECTRONIC PIN $10.00 RETAIL STORE)。 最初に $100 入れておけばいきなり Gold Rewards 状態になって、 有効期間が 1年間になる (通常は 90日間) が、 T-Mobile の SIM を買うのは今回が初めてだったので、 (本当に使えるかどうか分からない状況で) 最初から $100 投じる勇気はなかった。 SIM カード本体 (SIM PLUG 64K T-MOBILE UICC) は無料のようだ。

次の日から数日間、 Nexus S と Nexus One を併用していたのだが、 Nexus S の方が軽くて薄く、 しかも T-Mobile の方が通信速度が速かったので、 すぐ Nexus S をメインで使うようになった。 となると初期度数 $13.34 なんてすぐ無くなってしまう。

そこで、 My T-Mobile にアクセスして、 クレジットカードで refill すべくカード番号など 「CARDHOLDER INFORMATION」 を入力していくと...

SSN (Social Security number, 米国の社会保障番号) が必須入力項目となっている。 う〜ん、 どーして米国の通信キャリアは (たかが) クレジットカード払いごときで SSN を求めるのか? AT&T でオンライン refill するときも SSN を求められたので、 米国の通信キャリアはみんな SSN を要求するのかもしれない。 米国に住所があって SSN を持っていれば何の障壁にもならないのだろうが、 あいにく私は単なる visitor なので、 米国には住所もなければ SSN も無い。

とはいえ、 AT&T のときも SSN 無しでオンライン refill できるようにしてもらえたのだから、 T-Mobile でも方法はあるはず。 次回ダウンタウンへ立ち寄ったときに交渉してみることにする。

というわけで、 オンライン refill できるようになるまでのツナギとして、 T-Mobile Refill カード (Fastcard) を Best Buy (に限らずいたるところで売っている) で買った。 カード裏面の銀色のスクラッチをコインで削ると 10桁の番号が現れる。 1-800-385-1977 (フリーダイヤル) に電話をかけて、 携帯電話の番号と refill カードの番号を入力すれば refill 完了。

2008年3月までは 14桁の PIN に変換してから refill する方式で、 14桁 PIN は有効期間が無期限だったらしいが、 残念ながら 10桁の番号のまま refill が完了してしまったので、 現在の Fastcard は購入後 90日以内に refill する必要がありそう (未確認)。

さて、 My T-Mobile には SSN が必要な場所がもう一ヶ所ある。 T-Mobile の Prepaid SIM には 「Web Guard」 と呼ばれるペアレントコントロールの仕掛けがあって、 「certain types of restricted content」 (ある種の制限対象コンテンツ) へのアクセスが、 デフォルトで禁止されている。 Web Guard を OFF にするには、 利用者 (つまり私) が 18歳以上であることを証明する必要があり、 そのために SSN を入力する必要がある。

べっ別に 「ある種のコンテンツ」 をアクセスしたいわけじゃないが、 どこと通信しているかいちいちチェックされたくないので、 クレジット払いを可能にするついでに、 Web Guard も OFF にしてもらうことにした。

再び T-Mobile ストアを訪れて、 オンラインでのクレジット払いと、 Web Gurad を OFF にすることをお願いしたら、 後者 (Web Gurad) は一瞬で完了したのに対し、 前者 (クレジット払い) はえらく時間がかかった。 ストアのスタッフが、 T-Mobile の refill 担当に電話をかけて、 どのように手続きすればよいか問合わせてくれたのだが、 側で見ていて可哀想になるくらいあちこちたらい回しにされて、 そのたびに顧客 (つまり私) の電話番号を相手に伝えていた。 もうあきらめようかと思い始めたころ (すでに 30分ほど経過)、 ようやくメドがついたようで、 登録するクレジットカードを求められた。

喜び勇んで某 H 銀行のクレジットカードを渡すと、 スタッフがカード番号を端末に入力したのだが、 急に顔色が曇って 「It doesn't work」 と言う。 え、そんな〜 こんなに時間がかかって手続きした挙げ句の結果がダメ? スタッフにもダメな理由が分からないし、 スタッフ自身も自分のことのように悲しんでいるので、 あれこれ問い質すわけにもいかない。 もはやこれまでかとあきらめようと思った瞬間、 財布の中にもう一枚 Debit カードがあることを思い出した。

そう、 ID 目的で常に持ち歩いている顔写真入り Debit カード。 スタッフに見せると、 このカードならうまく行きそう、などと言う。 あれ? そうなのか。 私としてはニューヨークに本店があって、 全世界的に有名な某 H 銀行のクレジットカードのほうがいいと思ったのだが、 世界的な銀行であっても外資系で、 しかもハワイに支店がないような銀行より、 地元ハワイの銀行の方が、 よっぽど信頼できるということのようだ。 そして実際この Debit カードで無事オンラインでの支払いが可能になった。

Filed under: Android,Hawaii,SIM — hiroaki_sengoku @ 17:57

7件のコメント »

  1. 突然すみません、教えていただけますでしょうか。
    現在、Galaxy S(docomo)の白ロムを、b-mobileのSIMで使っています。
    ハワイ(短期の旅行)で車のナビとして使いたいのですが、ここにあるように現地でSIMを買って、Webのサービスを追加で契約すれば使えるようになるのでしょうか?
    APNの設定などのせいで不可なのでしょうか?
    通話はほとんどしませんので、こちらの記事を読んで、安いT-mobileが良さそうかなと思っております。

    コメント by junko — 2011年9月26日 @ 11:35

  2. ドコモ版 Galaxy S (って SC-02B のことですよね?) を使ったことがないので確実なところは分かりませんが、おそらく AWS はサポートしていないと思います。もちろん EDGE ならば使えると思いますが、無理に T-Mobile を使うよりは、AT&T の SIM を買う方が簡単なのではないでしょうか?

    ご参考: 米国のプリペイド SIM カードで Nexus One を使ってみた

    ただし、SC-02B は UMTS 850MHz のみのサポートで 1900MHz はサポートしていないようなので、利用できるエリアが異なってくるかもしれません。ウィキペディアには、3G:850MHz、2.1GHz としか書いてません。あるいは、「HOW TO: Enable 850Mhz 3G Network Frequency on your Samsung i9000 Galaxy S」に書いてある方法で Band 切替が可能*かも*しれません。

    なにぶん SC-02B を持ってないので、不確かな話ばかりで申し訳ありません。

    コメント by hiroaki_sengoku — 2011年9月26日 @ 17:16

  3. レスありがとうございます。
    所有しているのはSC-02Bです。
    AT&Tでももちろんよいのですが、データ通信のみのプランは売ってくれなかったという話もあるようで、その時の担当者次第なのかもしれません。
    遅くても良ければ、AT&TのSIMを挿す+APNの設定のみでいけそうでしょうか。何か注意点とかありましたら、アドバイスいただけるとうれしいです。
    渡ハはまだ先なので、私ももうしばらく調査続けます。

    コメント by junko — 2011年9月27日 @ 07:58

  4. Blogを参考にさせていただきながら、ホノルルにてT-Mobileの
    プリペイドカードを購入いたしました。いくつかアップデートがありますので
    ご報告させていただきます。
    Day Passの1.49ドルのサービスは、10月で終了し、
    今では$3、$2、$1のサービスのみ、となっているようです。
    $3は4Gも使えるもの(頭打ちあり)、$2は2Gのみ、だそうです。
    金額は$20だと8日間の滞在日数を考えると微妙に足りない
    ($3×8日=$24)ので、$10+追加$20と合計で$30としました。

    それとKahalaにあるT-Mobile、ロケーターで見ると住宅街の中、ですが、
    実際はカハラモールの中にあります(2階)。枝番を外してMapで検索すると
    確かに出てきたので、カハラモールの地図(PDF)を調べてみたら出てきました。
    購入したのもこのお店です。モールなので車も停めやすく、手続きしている間も
    家族は買い物をしていれば無駄なく時間も過ごせますので便利かと。

    使っている端末はbmobileのIDEOSです。テザリングで飛ばしてiPhoneが
    使えるようにしています。expansisで購入した英語版のGalaxy S(docomo版ではない)にも入れてみましたが、問題なく動きました。

    これからこのような需要が増え、こちらの記事に辿りつく方も多いかと思い、
    コメントさせていただきました

    コメント by KenG — 2011年12月29日 @ 01:05

  5. 詳細なレポートありがとうございます!
    Web DayPass は 10/16 に無くなったのですか、残念です。
    $1.49/day が倍の $3/day に値上げですか…
    滞在日数によっては、Monthly4G plans を検討したほうがいいのかもしれません。

    カハラモールの中であれば、バスでも容易に行けるので、便利ですね!

    コメント by hiroaki_sengoku — 2011年12月29日 @ 02:29

  6. 11/27よりホノルルへ7泊9日の個人旅行に出かけます。
    ドコモ タブレット ARROWS Tab LTE F-01DとドコモGALAXY Note SC-05D(いずれもSIMロック解除済)を持参するので、プリペイドSIMカードを購入してナビ機能やネット接続を活用したいと思います。音声は使用予定なし。
    T-Mobileが使えれば一番安価なようですが何か問題ありますでしょうか? 
    やはりAT&T の SIM を買う方が簡単なのでしょうか?
    よろしくお願いします。

    コメント by tabitabi — 2012年11月17日 @ 12:13

  7. T-Mobile は AWS (W-CDMA IV) ですが、 ARROWS Tab LTE F-01D は W-CDMA I, VI, IX と LTE B1 ですし、GALAXY Note SC-05D は W-CDMA I, VI と LTE B1 なので、3G ではつながらないと思います。もちろん EDGE ならつながりますが…
    年末には T-Mobile も W-CDMA II で HSPA+ を始めるそうですが、F-01D, SC-05D は W-CDMA II はサポートしてないんですかね? どちらの機種も持ってないので分かりません。国際版 Galaxy Note なら W-CDMA I, II, V, VIII をサポートしてるのですが。
    来年になると、T-Mobile も AWS の帯域で LTE を始めるそうですが、これまた F-01D, SC-05D ではサポートしていない感じです。
    というわけで、3G 以上の通信を求めるのであれば、AT&T しか選択肢はないと思います。
    AT&T は Data Package が Monthly Plan 必須になってしまったので、短期滞在だと高くつきますね。

    コメント by hiroaki_sengoku — 2012年11月17日 @ 15:59

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