仙石浩明の日記

2011年5月23日

TheBus でヌアヌ・パリ展望台 (Nu‘uanu Pali Lookout) へ行ってみた

ハワイ州オアフ島の観光スポットの定番、 ヌアヌ・パリ (Nu‘uanu Pali) 展望台。 地図中 赤印 A
一昔前のパック・ツアーなどだと、 空港に到着後、 ホテルへチェックインする前に観光バスで連れて行ってもらえたりしたが、 自力で行こうとすると難度が高い。 すなわち、 ハワイ唯一の公共交通機関 TheBus だと最寄りのバス停 (地図 青印 3ヶ所) から遠い (もちろんレンタカーを使えば簡単に行けるが、 ここでは車を使う方法は除外して考える)。

遠いだけならまだしも、 「展望台」 であるから (当然) 山の中であり、 しかも展望台があるのは高速道路 (Pali Highway, 61号線) の真上 (標高 386m)。 展望台 A のホノルル側 (地図で左下方向) の二つのバス停は、 直線距離で 4km 以上ある上に、 途中トンネルなどもあって、 徒歩で行くのは現実的では無さそう (Pali Highway はオアフ島の幹線で、 かなり交通量がある上に車速も 80km/h 程度と速く、 路肩を歩くのは危険)。

可能性があるのは A のカイルア側 (地図で右上方向) のバス停 (Kamehameha Highway との交差点)。 直線距離で 1.6km ほどだが、 道路がヘアピンカーブになっているので、 実際には 3km くらいになる。 展望台から 500m ほど、 今は使われていない旧道 (Old Pali Road) があって (この旧道の下に Pali Highway のトンネルがある)、 その先は山道 Maunawili Trail に接続している。

つまり、 Pali Hwy + Opp Kamehameha Hwy バス停 (以下の拡大図 赤印 B ) で TheBus を下車し、 そこから Maunawili Trail の入口 (青印 6 ) まで歩いて行くことができれば、 後は Maunawili Trail (青印 67 ) と Old Pali Road を通って、 ヌアヌ・パリ展望台 (赤印 A ) まで歩いて行くことができる。

ハワイには Maunawili Trail のような Trail が沢山ある。 1時間ほどで歩ける手軽なものから、 丸一日かけて山々を縦走するコースまで、 難度もいろいろ。 大勢の人々が訪れているらしく、 どの Trail でも 1時間も歩いていると何組ものハイカーに出会う。

Trail の入口や分岐点には、 右の写真のように Trail の名称 (MAUNAWILI TRAIL) を書いた看板が立ててあるので、 Trail の名称と位置関係さえ把握していれば、 あまり迷う心配はない。

とはいえ、 ケモノ道と大差ない部分もあり、 道無き道に踏み込んでしまうと Trail を見失ったりする。 また、 (ビーチと違って) 山の多くは熱帯雨林気候なので日常的に大雨が降る。 普段は飛び石づたいに歩いて渡れる小川が、 あっというまに激流になって渡れなくなることもあるので、 天候の変化に注意。

ハワイは (というか米国はどこでも) 車社会なので、 ほとんどの Trail は近くに駐車場があり、 ハイカーの多くは駐車場に車を停めて Trail に入る。

← は、 Maunawili Trail の入口 (青印 6 ) から駐車場 (青印 5 ) 方向を撮った写真。 ガードレールに切目があって、 駐車場から Trail の入口へ、 スムーズに入ることができる。

というわけで、 問題は 赤印 B のバス停から、 どうやってこの駐車場 5 まで歩いてくるか。 交通量が多い Pali Highway なので、 できれば路肩は歩きたくないし、 まして道路を横断することは不可能。 Pali Highway はバスで何度も通っているので、 ホノルルからカイルア方面へ向かうバスに乗ったときは、 駐車場 5 からバス停 B まで、 進行方向右側 (つまり駐車場と同じ側) の路肩の様子をじっくり観察した。

ヘアピンカーブの部分、 つまり 青印 5 の駐車場から 青印 4 のあたりまでは、 右の写真 →
で分かる通り、 道路の縁石の外側を歩くことができそう。 車が縁石に衝突して外に飛び出してこない限りは安全と思われる。

青印 4 のあたりから、 縁石に替ってガードレールになるが、 ここもガードレールの外側を安全に歩くことができそう。

青印 3 でブッシュが生い茂ってきて、 ガードレールとブッシュとの間の隙間が ↓ ほとんどなくなる。

歩くのは不可能、 とまでは言わないが、 かなり歩きにくそうなので、 車の流れが途切れているときは路肩を歩くのもやむなしか。

といっても、 ガードレールの外側に隙間がない区間は高々 100m ほどで、 青印 4 から 青印 2 の区間のほとんどは、 ガードレールの外側を歩けそう。

ちなみに 「SPEED LIMIT 35」 (上限 56km/h) の標識が写っているが、 下り坂だと TheBus でさえ 80km/h くらい出している (いいのか?)。

青印 2 から 青印 1 まで緊急待避所がある →
Pali Highway はここまで急な坂道が続くので、 ブレーキが利かなくなった車は、 ここ (道路脇に登り坂がある) に突っ込んで車を無理矢理停める。 そうしないと、すぐ 300m 前方に交差点 (赤印 B ) がある。

緊急待避所のおかげで、 この区間には広大な路肩 (というか待避所) がある。 ブレーキが利かなくなった車なんてそうそう来ないだろうから、 この待避所の区間は安全に歩けそう。

緊急待避所を過ぎると、 「JCT 83」 の標識が見える。 83号線というのは Kamehameha Highway のこと。 Pali Highway と Kamehameha Highway との交差点に、 目指すバス停 (赤印 B ) がある。

← ところがこの区間だけは、 ガードレールが無い。 路肩からすぐ斜面になっている。 青印 1 から 100m あまりこのような路肩が続く。 この区間だけは路肩を歩かざるを得ない。 車の流れが途切れた時をねらって速やかに通過したい。

そして、 バス停直前の最後の 200m ほどは →
ガードレールがあり、 その外側を安全に歩くことができる。

というわけで、 途中 2回ほど路肩を歩かなければならない区間があるが、 どちらも 100m ほどなので、 車の流れが途切れたタイミングを見計らって歩けば、 さほど危険とは思われない。

そこで、 赤印 B のバス停で TheBus を降り青印 5 の駐車場まで Pali Highway 沿いに歩き、 Nu‘uanu Pali Lookout 青印 6 から Maunawili Trail へ入って、 Old Pali Road を通って、 赤印 Aヌアヌ・パリ展望台まで歩いてみた。 さらに、 My Tracks (Android アプリ) を使って、 歩いた軌跡を記録してみた。 記録によれば、 歩いた距離は 4.09 km で、 平均移動速度は 5.79 km/h となっている。

なお、 Maunawili Trail から Old Pali Road になるあたり、 青印 7 に分岐点があり、 北に曲がって Pali Highway の下をくぐるコースを進むと、 Kionaole Rd に出る。 Kionaole Rd は途中で通行止めになっているので車は通れないが歩くことはできて、 バス停 B のすぐ近くで Pali Highway に出る。 だから、 山道をほとんど通らずに、 バス停 B から Kionaole Rd と Old Pali Road を通って、 ヌアヌ・パリ展望台まで歩くことも可能。

Filed under: Hawaii — hiroaki_sengoku @ 09:43

3 Comments

  1. はじめまして。
    ヌアヌパリにバスで行けるか探していたら、このページに辿り着きました。

    今年の4月にアラモアナのバス停で、現地に住んでいると思われる女性に
    ヌアヌパリまでバスで行けるか?と質問したら、難しいと思う、と言われ、
    諦めました。

    8月にまたハワイへ行くので、この記事を頼りに、バスでヌアヌパリに再挑戦するか、オプショナルツアーで行くべきか、迷っています。

    記事を参考にさせていただきます。
    どうもありがとうございました。

    Comment by K.Y — 2012年6月17日 @ 06:40

  2. ハワイに何度も行かれるのであれば trail をお勧めしますし、trail を楽しむことができるかたには、この方法で Nu`uanu Pali 展望台へ行くのがお勧めです。
    逆に言うと、限られた日程でハワイに行くかたや、trail が好きではないかたは、車(レンタカーやオプショナルツアー)で行くのがいいと思います。
    もし trail が初めてという場合は、まずは Manoa Falls trail あたりで trail の感じをつかんでからのほうがいいかもしれません。山の天気は急変しがちで、不測の事態に陥ることがないとも限りませんので、慎重な行動をお願いします。

    Comment by hiroaki_sengoku — 2012年6月18日 @ 04:20

  3. コメントありがとうございます。
    その日の天気など様子を見ながら、できれば挑戦してみたいと思います。
    どのガイドブックにも詳しい情報がなく、1度は諦めましたが、
    記事を見ながら行けば、心強いと思います。
    写真付きで詳しい記事の掲載、ありがとうございます。

    Comment by K.Y — 2012年7月8日 @ 05:17

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